人工知能を用いた研究画像不正検査サービス
英科学雑誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞論文中の画像に不正な加工や不自然な箇所があるという指摘を皮切りに、研究不正の指摘や博士号の取り消しが相次ぎ、社会問題として大きな関心を集めています。エルピクセルでは2014年4月に「画像不正検出ソフトウェアLP-examオンライン版」を無償で公開し、誰もが論文の画像について加工痕を解析できる環境の提供を通じて研究不正の抑止力となることを目指してきました。しかし、画像不正を体系的に検出し防ぐには不十分であり、大学や研究機関には性善説に頼らないシステマチックな検査体制の導入が必要とされています。
当サービスは人工知能のサポートを受けて専門家が画像の切り貼りや加工などの不自然な箇所がないかを検査する受託サービスです。本サービスの導入により、毎月のプランに応じた枚数の画像を高精度かつ低コストに検査することが可能となります。大学などの研究教育機関や専門雑誌の出版社は、今まで見過ごされていた不正画像を発表前に検出することができます。
ユーザーは専用のシステムで画像をアップロードして解析の結果を待つだけであり、ユーザーに余分な時間的負担を課さないことが特徴です。なお、画像は専用のシステムにアップロードする他に、メールや郵送でも送付できます。
LP-exam Cloudでは自動画像分類に関する特許技術(東京大学の特許の実施許諾済:日本国特許 第4688954号 / 米国特許8260063 / 欧州特許出願08751572.2)を採用し、大学や研究機関が画像をアップロードするだけで安易な不正・加工の有無を検査することを可能としました。これにより、すべてマニュアル・目視で確認していた従来の方法と比べて格段に解析コストが下げることができました。エルピクセルではLP-examオンライン版を無償で公開してからの1年間、多くの不正画像の特徴を解析しており、そのノウハウが本サービスに活かされています。人工知能が判断に迷ったり、画像加工が少しでも疑われるものについてはライフサイエンス研究と画像解析の双方に精通した専門家が確認し、精査します。その解析された画像については人工知能にフィードバックすることで、運用すればするほど解析精度が向上します。
本サービスはデータの秘密保持と安全性を最優先とし、そのために複数のセキュリティレベルを導入しています。データへのアクセスは社内の少数の専門家に限定しており、第三者に情報を共有することはありません。ご要望に応じてお客様専用のサーバを立て、システムにアクセスできるIPアドレスを限定することもできます。
検査枚数に応じて複数の料金プランをご用意しております。毎月約3万円、1画像約500円から解析を承り、研究室単位での導入も可能です。詳細については、想定される利用規模(毎月◯◯論文、画像△△枚、等)をご記載の上、下記のフォームからお問い合わせください。なお、定額プランではなくその都度のご依頼の場合は、別途お見積もりさせていただきますので、ご依頼枚数をご記入ください。テスト評価のためのサンプル画像の解析も承りますので、お気軽にお問い合わせください。